Elm Architectureのポエム

はじめに

Elm2 Advent Calendarの11日目の記事です。

1文字もコードが出てこない上、主観的なことを書いたポエムです。 Elmを一時期触ってた者として感じていたことを思いつきで書きたくなったので書きます。

Elmの売りポイントと解釈しうるもの

(Elm好きな人からすると色々あるのかもしれないけど、)端的に言うと、やっぱり、Elm Architectureという決まったアーキテクチャを強制されることなんじゃないかなーと思います。

ウェブサービスでリッチさが求められる頻度が増えてきたのはここ数年で始まった潮流だと勝手に思っているので、ウェブエンジニアにGUIアーキテクチャに強い人は割と少ないという主観的な所感をもっています。

いわゆるウェブエンジニアという人たちの多くの主戦場はサーバーサイドの人が多いと感じていて(私の観測範囲が偏っているかも?)、そのようなエンジニアにGUIを真面目に勉強しようという人の母数がすくないということ、また、勉強していたとしてもそれらを参考にした上で初期からよく考えて基盤をつくった結果、時間がたってから「あ〜これは失敗したな〜」という経験まである人はかなり少ない、更に言えば、そういった経験を複数回している人はもっと少ないだろうな、という推測からこのように考えています。

あるいは、フロントエンドにすごく興味があったとしても、多くの人間は、アーキテクチャがちゃんと考えられていないあるいはそもそもそんな概念すらない既存のフロントエンドのコードに引きづられて諦観をもって適当なコードを書きながらメンテしつつ「ぼくのかんがえたさいきょうのあーきてくちゃ」を夢見て社会人やってるって状況もそれなりに多いのではないかなとも思っています。

そして、どんな分野でも、考えた末の失敗経験があるかないかってのは大きな差があると思うんですよね。

つまり、ウェブエンジニアでGUIアーキテクチャに自信ニキってまだ少数派なんじゃないかと思うわけです。アーキテクチャは自分で取捨選択して考えてつくる条件下の場合、下手するとiOSとかAndroidエンジニアに書かせた方がいい設計でつくってくれる人多いんじゃないかと思ってしまうくらいです。

で、そういった私の勝手な主観が真実であると仮定した場合、副作用が隠蔽され勝手に変なところに処理を書けないように型で守られている、という前提の元に強制される1つのアーキテクチャが最初からついてくるっていうのは、かなり強い強制力であり、著しく思慮の浅い設計でコードを書かれるというありがちなリスクをつぶせるので、大きなアドバンテージのように思います。

でも、Elm Architectureよくわかんないってばよ

こういう人は一定数いるかもしれません。しかし、むしろElm Architectureよくわかんないっていう人ほど、Elmは、リッチなアプリケーションをつくるときの有力な選択肢になると私は考えています。 理由は、そもそもElm Architectureの理解に苦しむ人は、基本的にはGUIアーキテクチャに自信ニキではないことのほうが多いと思うので、なら他人が考えたアーキテクチャ(つまりElm Architecture)を強制された方がいいよね、と思うからです。

最後に

一応言っておくと、私が今回書きたかったのはElm Architectureの良し悪しではないですし、マンセーする意図はありません。

ただ、そもそも強制されるArchitectureが存在するということ自体が大きなアドバンテージになるという考え方はあるよね、ってことです。

そう考えると、Elmは実に仕事向けな言語かもしれないなぁと思いました。(小並感)